Raspberry Pi 2018 7 15

書名 ラズパイで初めての電子工作
出版社 日経BPパソコンベストムック

 ラズベリーパイ(Raspberry Pi)というと、
語感からスイーツを連想してしまいますが、
これは、超小型コンピューターのことです。
 ラズベリーパイとは、
手のひらに載せるほど小さく、
電子基板の部品がむき出しになっているコンピューターで、
英国のラズベリーパイ財団が教育向けに開発したものです。
 このコンピューターは、子供の教育向けのために開発されたので、
値段は、1万円にも満たないのです。
 しかしながら、Webブラウザが使える上に、
無料のオフィスソフトも使えるのです。
さらに、「無線LAN」や「Bluetooth」も搭載されています。
 また、「Scratch」というプログラミングソフトが搭載されているので、
子供でも自由にプログラムを作ることができます。
 「Scratch」は、子供向けのプログラミングソフトですが、
最近、人工知能の開発で注目が集まっている「Python」も利用できます。
 子供向けの「Scratch」では、物足りないと思う人には、
「Python」で本格的なプログラミングができます。
 ラズベリーパイのOS(Operating System)は、
「Windows」ではありません。
 「Raspbian」という「Linux」系のOSになっていますが、
「Windows」のようにグラフィカルな操作ができますので、
直感的に使うことができます。
 ところで、「Linux」というOSに興味がある人は、
ラズベリーパイから入門したほうがよいでしょう。
 実は、「Windows」パソコンに「Linux」を「同居」させることはできますが、
やはり、相性が悪いのです。
 さりとて、別にパソコンを買って、
「Linux」専用パソコンにするには多大な出費となりますので、
1万円未満で買うことができるラズベリーパイが、ちょうどよいのです。
 さて、この本のタイトルには、
「電子工作」とありますが、
電子工作に興味がない人でも、
ラズベリーパイの入門書として使えます。

Linux 2018 7 8

書名 入門者のLinux
著者 奈佐原 顕郎  講談社ブルーバックス

 多くの人は、コンピューターのOS(Operating System)というと、
マイクロソフト社の「Windows」を連想するでしょう。
 確かに、「Windows」は、パソコン用のOSとしては、
最も優れていて、誰もが使いやすいものです。
 マイクロソフト社の創立者であるビル・ゲイツ氏による、
「世界のすべての人がパソコンを使えるようにしたい」という夢は達成されたのです。
 しかし、今や、コンピューターは、別の方向に動いているのです。
産業用のOSとしては、「Linux」が確立したものとなっています。
 AIコンピューターや「IoT(Internet of Things)」において、
あるいは、自動車や産業用機械の自動運転技術において、
さらに、産業用ロボットや家庭用ロボットにおいて、
「Linux」が中心となっていくでしょう。
 職業的には、「Linux」関連の技術者が不足していくでしょう。
とりわけ、今、ブームになっている「AI(人工知能)」を使うには、
「Linux」は、避けて通れない「入り口」です。
 もちろん、「Windows」で、AIはできなくはありませんが、
使い勝手が悪いのです。
やはり、AIコンピューティングは、「Linux」環境が快適と言えるでしょう。
 誰もがAIコンピューティングを体験したい。
しかし、それには、「Linux」の習得という関門が立ちはだかるのです。
 そういうわけで、学校教育において、
「Windows」を教えるだけでなく、
「Linux」も教えていく必要があります。
 さて、多くの人は、
「Linuxなんて、全くなじみがない」と言うでしょう。
 しかし、多くの人が「Linux」を体験しているのです。
スマートフォンで使われている「Android」とは、
Googleが「Linuxカーネル」を使って開発した、
モバイル用のOS(Operating System)です。
(カーネルとは、Linuxの中枢部を構成するソフトウェアです)
 最近では、家電にもOSが使われていて、
それも「Linuxカーネル」を使っています。
 テレビやDVDレコーダーのOSにも、
「Linuxカーネル」が使われています。
 実は、「Linux」は、
世界で最も多く使われているOSです。
 みんな、体験しているけれど、
みんな、そのことを気づいていない。
それが、「Linux」というOSです。
 思えば、「Linux」の旅は、紆余曲折の連続だったと思います。
昔は、コンピューターとは、汎用コンピューターと端末機という組み合わせでした。
この組み合わせで使われるOSは、「UNIX」でした。
 そこへ参入したのが、パーソナルコンピューター(パソコン)です。
パソコンは、汎用コンピューターの端末機ではありません。
 パソコンでも、「UNIX」というOSが使えればよかったのですが、
「UNIX」は、大型コンピューター用に作られていて、
とうてい、パソコンで使える代物ではなかったのです。
 それでも、パソコンで「UNIX」を使いたい。
そういう多くの人の願望を実現したのが、リーナス・トーバル氏です。
「Linux」は、パソコンでも使えるUNIX系のオペレーティングシステムとして誕生したのです。

































































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